今回は前回の食事介助が必要になる原因に基づいて、安全に美味しく食事を楽しむための準備から環境作り、食事介助の手順、また、これだけはやっちゃダメ。と言うことをお話ししたいと思います。
難しい事は私自身分からないので、簡単な言葉で綴っています。どうぞお気軽に覗いてくださいませ。😊
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食事介助をスムーズにするために❢
準備1 ;体調チェック;
- 食事の前に、今の体調はどうかを必ず確認しましょう。
①熱はないか?
②食欲はあるだろうか?
③呼吸は乱れていないかな?
④覚醒(かくせい・しっかり起きているか)しているか?
⑤いつもと変わったことはないか?
などのチェックです。
日常と違った点があれば、食事の時間や量など、内容の変更なども必要になってくる可能性があります。
注意深く観察するようにしましょう。
準備2 ;排泄;
- 食事の前に必ず排泄を済ませておきましょう。
食事の途中でトイレに行きたくなってしまうと、食べることに集中できまなくなりますね。トイレに行くのを無理に我慢してしまったり、反対に早くトイレに行くために急いで食事を済ませてしまうというようなことが起こりがちです。
高齢者の方が落ち着いて食事が出来て、美味しく食べられるように先ずは排泄を済ませておきましょう。
準備3 ;環境作り;
- 食事を始める前の環境作りをしていきましょう。
テレビがついていたり、騒がしい場所では食事に集中できません。落ち着いて食事ができる環境を作りましょう。
とは言え、あまりに静かすぎるのも緊張を誘ってしまいます。邪魔にならない程度のBGMで緊張をほぐすこともおすすめです。
☘ご高齢者の中には相撲など、とても楽しみにしているテレビ番組があります。好きなテレビを見られないと途端に不機嫌になり、食事どころではありません。そんな時は食事の時間をずらすなどの工夫をするのも良いでしょう。
また食事をする空間が明るく清潔であることも重要です。日中ならカーテン越しの日差しが感じられる明るさを。また、物が散らかっている場合は片付けるなど、整頓された清潔な場所で食事をしましょう。
🔸お部屋で食事をする場合は、においなどが残っていないかも確認しましょう。特に排泄時のにおいが残っていると食欲が低下してしまいます。
準備4;手洗い;
-
- 最初に手指を清潔にしまよう。
食事の前に手をきれいにしておくことは大切です。さまざまな感染防止のために、介助される人だけでなく介助する側も清潔にしておきましょう。
手洗いのための移動が大変な場合は、ウェットティッシュやおしぼりで汚れやばい菌をしっかり落としましょう。
準備4;口腔ケア・口腔体操;
- お口の中を清潔にしましょう。
食事前にうがいや歯磨きを行い、口の中を清潔にしておく必要があります。
嚥下障害(えんげしょうがい)がある場合は誤嚥してしまう可能性があります。その際に口腔内が汚れていると、細菌が気管に入り、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)のリスクが高まってしまうので注意深く確認しましょう。
🔸嚥下障害については前回の記事を参考にしてくださいませ。
https://meeberblog.com/2022/01/28/syokujikaijyogahituyouninarugenninn/
- 口腔体操も、食事を美味しく食べるのに有用な方法です。口腔体操を行うことで、唾液の分泌が増し、むせにくくなるのでぜひ活用してみましょう。
☘ 施設で活用している口腔体操です。
準備6;声かけ;
- 食事の時間である事を伝えましょう。
しっかりと覚醒しているか、「食事の準備ができましたよ~。ご飯たべましょうか。!」などの声かけをして確認しましょう。
• 献立の説明をしましょう。
高齢になると味覚や嗅覚、視力の衰えにより、食事内容が自分では理解できない方もいらっしゃいます。「これから何を食べるのかわからない。」「味の変化がわからない。」状況だとおっかなびっくりで、食事する楽しみが半減してしまいますね。
⚠これだけはやっちゃダメ! 無言で口に食べ物を運んだり、急いでいるからとまだ口の中に残っている状態で次の一口を食べさせる。むせ込みや誤嚥の原因となります。食べる方のペースに合わせて時間に余裕を持って介助しましょう。
介助される方の食欲が少しでも湧くように、具体的に食事内容をイメージできるような説明をしましょう。
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準備7:姿勢
- 食事中の姿勢も誤嚥を予防するために重要です。
椅子や車いすに座れる人は深く椅子に座り、足の裏は床又はフットレストにしっかりと着けます。頭は後ろに反らないように顎は軽く引くようにしましょう。
テーブルの高さは、テーブルに乗せた肘が90度くらい曲がるくらいの高さが良いとされています。テーブルが高すぎると食事内容が見えなくなり、食欲が落ちるだけでなく、食べにくくなってしまいます。
自分で食べる意欲も削がれてしまうので、食事しづらい高さになっていないかを確認し調整してください。
ベッド上で食事をする人は、身体や本人の希望に合わせてリクライニングの角度を45~70度前後に調節します。腰はベッドの折り目にしっかりと合わせ、膝は軽く曲げクッションなどを使用してずり落ちないように安定させましょう。膝の裏や、後頭部の後ろや、腰に必要に応じて枕やクッションを置き、首が後ろに反り過ぎないようにしましょう。
- 介助する時の位置
食事介助するときは介護者の斜め前もしくは横に座って行います。
立って食事介助を行うと介助される方の目線が上がってしまいます。目線が上がることで、顎が上がってしまい誤嚥のリスクにつながります。
☘目線を合わせてアイコンタクトをとりながら安全で快適な食事の時間にしましょう。
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まとめ
食事の時間を楽しく快適なものにするためには、適切な食事介助に加え、食事自体の見た目や味、食べやすさへの配慮が必要です。
とは言うもの、毎日の献立を考えるだけでも大変な作業です。たまには宅配食などを利用して介護を受ける方も、介助する方も、心にゆとりが持てるようにしていきましょう。
次回は食事介助の実践編をお話ししたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。